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本当にあった怖い話「二晩のこと、と…。」

22日、私は友達と初めての金沢にいた。

兼六園を満喫、金沢の豊かな幸に舌鼓を打ち、

早朝出発も手伝って22時前に床に就く。

ベットや枕の固さが変わり疲れているのに中々寝つけない。気づけば深夜2時半すぎ。

ようやく深い眠りに就きそうな、その時。

胸の上にドサッと重みを感じる。

息苦しい…薄目を開けて見てみると、

それは女の黒い髪だった。

太く、水分を失ったまるで人形の様な黒い髪。

髪の先に顔があるはずなのに、女の顔は私の右肩あたりにある。じっとこちらを見ている。

ここで私がリアクションをとると、霊が「こいつには私が見えている」と自覚させる事になるので、静かに目を閉じ、心の中で摩訶般若波羅蜜多心經(退魔の経)を唱える。何度も何度も唱え、気づけば朝を迎えていた。

次の日の夜。23時半過ぎ、横になる。

やはり中々寝つけない。

深夜2時半頃、火災報知器が作動する。

問合せると誤作動との謝罪を受ける。

気を取り直し、改めて横になる。

どれくらい時間が経ったのか…

ふと、薄目を開ける。

すると私の足元に、黒い髪の白装束の女が

二人立っている…。

一人は130cm位、もう一人は160cm位。

首をもたげる様に顔は髪で隠れていて、

腕はだらんと垂れている…。

私の足元右側から布団の淵をなぞる様に

のそりのそり…と近づいてくる。

この時ばかりは声を出して叫びたかった。

恐怖に震える心を必死で抑え、

寝ているふりをする。

何をされても絶対相手にしてはいけない。

気配が一瞬消え、安堵したその時!!

私のちょうど背後に………いる。

二人の重みと、念の強さで体が傾くほど

ベットが沈み込む。体をくの字にする様に私の事を深く深く覗きこみ、見ている。

心の中で「やめろ!!!!!」と念じると、

窓の外に消えていった。だが私の部屋は11階。

間もなくして、アラームで目が覚める。

外は雪がパラパラ。寒くて暖房をつける。

3日目は友達と東尋坊に行く約束をしていた。

身支度をしながら二晩で起きた一部始終を話し、行くかどうか決めかねていた。東尋坊の後のせいこ蟹(福井県でしか味わえないご当地蟹、これがまた絶品)ご膳が諦めきれずにいたから(笑)沈黙のまま化粧をしていると、目の前のカーテンの一部が急に大きく揺れ、と同時に絨毯の上をすり足で歩く時のザザッという足音がした。友達に聞いても、何も聞こえないと言う。これは「来るな」と言うメッセージに思えた。東尋坊はやめ、ひとり金沢を満喫した。

ほら、あなたの足元にも黒い髪の女が…。