ロジェストヴェンスキー指揮読響定期演奏会(5月19日)

ブルックナー交響曲第5番、この日の演奏は、最近ではめったに演奏されない「シャルク版」による。プログラム記載の演奏時間は63分とあったけれど、実際には80分を超えていた。でも、一瞬たりとも飽きる時間がなかった。第一楽章の悠々たる歩み・第二楽章の、圧巻たる繊細で重層的な抒情のハーモニー。そして「シャルク版」の最大の聴きどころ第四楽章、最後のコーダでの爆発がもたらす高揚。圧倒的な体験をした。

自分の信念によって選んだ楽譜をもとに、気迫に満ち颯爽としたタクトでオーケストラをリードする「86歳の」マエストロの姿(見事な晩年!)。演奏会は、マエストロとの一期一会に他ならない。この日は、曲を超えて、人の生きざま(ロジェストヴェンスキーの姿・指揮に全身全霊で応える楽団・熱い拍手を続けた満員の聴衆)に感動しました。素晴らしい音楽と、音楽で結ばれた人達と共にあることへの、感謝・喜び。